加入前に必ずチェックしておきたいポイントは?
いわゆる「元本割れ」になっていませんか?
試算した商品をじっくり見てみましょう。払込保険料の総額と、学資金や満期学資金として受け取れる分の合計額を比較してみましょう。
払込保険料の総額よりも受け取れる総額の方が少ない、いわゆる「元本割れ」の状態になっていないでしょうか。
教育資金を準備するための保険ですので、ちゃんと貯蓄性があるのかも確認しましょう。
入学金等の納入時期に間に合いますか?
17歳満期であれば問題はありませんが、18歳満期の場合、満期学資金の受け取り時期などを確認しましょう。
一般受験であれば、入学金や学費の納入は2~3月になりますが、推薦入試などの場合、早ければ10月頃から入学金や学費の納入を求める大学もあります。心配な場合は、17歳満期にしておくといいでしょう。
契約者はパパとママ、どっち?
学資保険は、万が一契約者が亡くなった時には、以後の保険料の払込が免除されます。払込免除された保険料相当額は、遺産を取り崩す必要がなくなりますから、生計の中心となる大黒柱が契約者になるのが多いようです。
保険料から考えた場合、同じくらいの年齢であれば女性の方が保険料が割安な場合が多いため、ママが契約者になるのも手です(試算して比べましょう)。
その場合、パパに万が一のことがあった時に以降の保険料の払込は免除されませんので、前提としてパパの死亡保障が十分な場合に限ります。
子どもの医療保障は?
子どもの医療保障がつけられるタイプの学資保険もありますが、自治体の医療費助成制度が充実していれば不要な場合もあります。
医療特約を付けるとそのコストがかかる分、貯蓄性は下がってしまいます。中には、払込保険料の累計額に対し、受け取る学資金の総額が下回る場合もあります。子どもの医療保障を付けるかどうかは、そうした点も理解した上で判断しましょう。
子どもの医療保障を付けた方がいいケースを整理すると、次のような場合が挙げられます。
・住んでいる自治体の乳幼児・子どもを対象とした「医療費助成制度」の内容が十分でない
・先天的な病気などのリスクに備え、子どもの医療保障をつけておきたい
・近くに大きな病院がないなど、子どもが入院した時のリスクが高い
子どもの医療保障が必要な場合は、単体の医療保険を検討してみては? 学資保険の満期と関係なく保障が継続されます。
保険料の払い方は?無理はない?
保険料は半年払や年払にすれば、年間払込保険料が少なくなるので、保険料の払方をどうするか検討してみましょう。
ただし!保険料はずっと払い続けることができる金額にしなければ意味がありません。家を買ったり、2人目、3人目の子が生まれたとしても払い続けられるか考えましょう。
保険料の払い方は変更可能ですが、そもそも無理のない保険料に設定することが大事ですね。
保障重視と貯蓄性重視、どちらがいい?
同じ学資保険といっても大きく分けて「保障重視」と「貯蓄性重視」の商品があります。その違いや選択の際の基準は何なのか? さっそくみていきましょう。
学資保険には「保障重視」と「貯蓄性重視」がある
そもそも学資保険とは、入学時などに受け取る「祝金」と、満期時に受け取る「満期保険金」とが教育資金のベースになる貯蓄の機能を備えた保険です。将来、子どもの教育資金が負担になる時期に教育資金を準備することができる保険です。
この学資保険、大きく分けると「保障重視」と「貯蓄性重視」の2つの種類があることをご存知でしょうか? 商品を選ぶ際には、まずはそこから整理しましょう。
「保障重視」のメリットと注意点
まず、保障を重視する学資保険について考えてみましょう。
学資保険は一般に、契約者となった親が亡くなったときには以後の保険料の払い込みが免除され、以後の祝い金や満期金が予定通り受け取れる保障がついています。中には例外的についていないものもありますが、多くの商品はついています。
保障を重視する学資保険は、契約者である親が亡くなったときに、以後の保険料の払い込みが免除されるだけでなく、一時金や年金が受け取れるものをいいます。あるいは、子どもが入院したり手術を受けたりしたときの医療保障の特約がついている商品もあります。つまり、貯蓄性以外の保障に重点を置いた学資保険です。
保障がたくさんついているのはよさそうに思いますが、注意点として、その分コストがかかっていることもお忘れなく!
「貯蓄性重視」のメリットと注意点
続いて貯蓄性を重視する学資保険についてですが、文字どおり貯蓄性を重視しています。保障を重視する学資保険と違って、追加的な保障がない代わりに、その分のコストがかからないため、貯蓄性を追求できます。そもそも子どもの学費に備える貯蓄のため、できるだけ有効な手段を選ぶほうが賢い選択ですよね?
貯蓄性重視の商品の注意点としては、商品によって貯蓄性が異なる点です。そもそも本当に貯蓄性を有しているかどうかのチェックも必要ですが、満期まで保険料を払い込み続けるといったいどれくらいプラスになるのか、加入前に必ず電卓を叩いて確かめたいもの。
できれば2、3社の商品をインターネットなどで試算して選びましょう。貯蓄性にこだわるなら、ひと手間を惜しまず、しっかり選択したいものですね!
こんな人はこう選ぼう!
さて、あなたはどちらを選ぶべきでしょうか。その答えは、学資保険に何を求めるかによって違ってきます。
契約者となっている親の保険の保障内容を補いたいという場合は、コストがかかっても保障を重視する学資保険を選ぶ意味はあります。
また、子どもの医療保障をどうしても学資保険でカバーしたい場合は、特約を付けて契約をする選択もあります。その場合は、コストがかかることは覚悟しなければなりません。自治体の医療費助成制度が充実していれば、一定年齢までは医療費が無料の自治体も多く(住んでいる自治体でご確認ください)、医療保障そのものが必要かどうかよく検討する必要もあります。
一方、「最も重要なのは子どもの教育資金の準備」という人は、貯蓄性を重視すべきです。
以上のような点に気をつけながら、自分に合った学資保険を選んでくださいね!