住宅ローンに関する相談業務で「目が点」になってしまった、お客様の素朴な?勘違い事例、Part3をご紹介します。

ああ勘違い、その1 「金利が上がって返済が厳しいので、2年固定を選ぶ」

相談の中で、真顔でこうおっしゃる方がいます。
「金利が上がって返済が厳しいので、2年固定など短期固定で借りようと思うのですが」

十分にリスクが取れる方なら心配はしません。でも・・・家計データを拝見すると、ローン返済によって未来への貯蓄が厳しくなる方だったり、お子さんも2人くらいいて、よく聞くと、塾やお稽古事、教育にもしっかりお金をかけたい、と考えていたりします。

そんな状態の方が、「返済が厳しいから、2年固定で借りる」というのは、どう考えても間違いです。仮に、返済が毎月3万円アップしたとき、家計はどうなるでしょうか?
「相当厳しい」
「やっていけない」
そう感じる方は、迷わず、長期固定や全期間固定で借りるべきです。少なくとも、返済額の変動は当面(全期間固定ならずっと)はありません。

「でも、長期固定や全期間固定だと返済が厳しい」
そうおっしゃる方は、破綻予備軍かもしれません。購入プランの見直しや、妻の働き方・支出の見直しなど、真剣に取り組んだ方がいいでしょう。

2年固定は、金利が低いのは最初の2年間だけで、3年目にはほぼ間違いなく返済額がアップします。金利上昇期でもあるので、冷静に判断する必要があります。

ああ勘違い、その2「共働きは2人で住宅ローン控除を分けた方がおトクですよね?」

住宅ローン控除で、1人だと税金が還付しきれない場合に、2人でローン控除を受けることはよくあります。2人で住宅ローンを組む場合のほか、収入合算でローンを借りそれが連帯債務となる場合に、ローン控除を分けることができます。

だからといって、単純に「共働きは2人で住宅ローン控除を分けた方がおトク」と考えていいかというと、そうとはいえません。

あまり深く考えずにローン控除を夫婦で半分に分け、その後、子供が生まれて妻が仕事を辞めたため、分けたことが逆に非効率になったという例もあります。特に、妻に仕事を辞める予定がある場合は、初めから夫1人でローン控除を利用できるローンの借り方をする選択もあるでしょう。持分割合との矛盾が発生しないようにすることも大事です。

ああ勘違い、その3「全期間の金利変動を避けるには、全期間固定がイチバン」

たとえば35年で住宅ローンを借りる場合に、金利変動リスクをとりたくない人は、35年固定を選択するのがいいかというと、そうとも限りません。

皆さんに話を聞くと、繰上返済をする予定の方が非常に多いのがわかります。他の支出とのバランスで、無理なくできる繰上返済の頻度・金額でシミュレーションをすると、何年くらいで完済できそうか目途をつけることができます。

無理なく繰上返済をして、たとえば20年で返し終えることができると確認できた場合に、35年固定を選択するよりも、20年固定を選択してより低い金利の住宅ローンで実質的な完全固定にするほうが、有利になります。

ただし、繰上返済は確実にできる範囲でシミュレーションすることが大事ですよ!

 

豊田眞弓(とよだ まゆみ)プロフィール

FPラウンジ ばっくすてーじ代表
ファイナンシャル・プランナー、住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー、家計力アップトレーナー

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