景気がよくなる気配もなく、貯蓄が十分でない人にとっては、なんだか心も懐も冷えびえという感じでは? 「安心」を得るにも、まずは100万円、貯めましょう!
「余ったら貯める」では貯められない!
貯蓄をすると自由にお金を使えないとか、「節約はダサい」なんて思っている人もいるようです。でも、それは大きな勘違い。貯蓄をしないことの方が未来の自分の自由度や選択肢を奪うのです。しかも、節約はエコにもつながる、むしろスマートな行為ですよね。
わかっているけどなかなかできないのが、先取り貯蓄。でも、「余ったら貯める」などと考えていると、いつまで経っても貯められません。今貯蓄がない人は、実感があるのではないでしょうか。これを変えるには、「これだけは貯める」という強い意志で貯蓄を先取りして、残った分で暮らす必要があります。
<「余ったら貯める」では貯められない!>
× 収入-生活費= 貯蓄 → なかなか貯められない!
○ 収入-貯蓄 =生活費 → 先取りして確実に貯めよう
もしもこれを変えられなければ、未来も今と変わりません。3年後も、5年後も、今と同じくお金がない、あるいは十分でない不安感を抱いていたら、寂しいことですよね。人生の選択の幅を広げるためにも、頭を切り替えて、先取貯蓄ができるようにしたいものです。
最もラクな貯め方はコツコツ積立
では、最も負担なく楽ちんで、確実に貯められる方法は何でしょう。実は、積立です。積立にもいろいろありますが、前述のように「先取りで確実に貯める」という意味でお勧めなのは、社内預金や財形貯蓄です。職場にそれらの制度があれば、迷わず使いましょう。お給料から引かれて入金されるので、最初からないものとして生活することができる、理想的な貯蓄法です。
職場に制度がない人や、そもそも会社員でないから利用できないという人は、銀行の自動振替定期を設定するといいでしょう。お給料日の翌日を引き落とし日に設定すれば、確実に引き落とせて貯められるはずです。もし、毎月3万円以上の積立てができるのであれば、うち1万円を投資信託の積立にするという方法もあります。
まずは、100万円を目指して、がんばってみては?
積立するなら・・・
社内預金
職場にあれば絶対に使いたい。給与から天引きされる。下限金利は0.5%(2009月3月現在)だが、会社が利子補給をしてくれるところも。
財形貯蓄
積立額は1000円から。一般、住宅、年金があり、給与から天引きされる。住宅と年金は、合わせて元本550万円までは利子が非課税。
自動積立定期
毎月所定の日に、当初設定した一定額を普通預金口座から定期預金に振替える銀行の商品。積立額は1000~1万円程度から。
投信積立
投資信託を一定額ずつ購入する方法。証券会社、銀行などで扱う。積立額は1000~1万円以上。リスクがあることを理解・納得の上で始めること。
豊田眞弓(とよだ まゆみ)プロフィール
FPラウンジ ばっくすてーじ代表
ファイナンシャル・プランナー、住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー、家計力アップトレーナー