結婚して子供が生まれると、粉ミルク代、おむつ代、子供の洋服代など子供に関する支出が家計簿に並びます。教育資金用の積立なども含めると、1万~2万円程度の支出増になります。これを「第1波」とします。
その後、粉ミルクを卒業してオムツもとれると、家計が急にラクになる時期があります。しかし、そこで油断をしてレジャー費などを膨らませてはいけません。「第2波」はひと息ついた頃にやってきます。
公立幼稚園は数が少ないため、私立幼稚園、しかも3歳からの3年保育が浸透しています。幼稚園になると、いきなり月3万円程度の幼稚園代がかかるのです。その頃から習い事も1つ、2つと増え、さらに支出がかさみます。お友達の影響もあって、「僕、サッカーやりたい」「友達と一緒にスイミングに行きたい」「私も英語習いたい」などと言い出せば、じわじわ家計からゆとりが奪われます。
私立幼稚園に通う子がいる世帯には自治体から助成金が出ることが多く、実際の負担は軽減されます。しかし、中には少額しか出ないところもあるので、あらかじめ住んでいる自治体で助成金の内容を確認しておくと安心です。
今後の育児費・教育費のかかり方を見越して準備をしておくと、あわてずにすみます。たとえば、お子さんが2歳の時期に月3万円の貯蓄ができる家計になっていれば、「第二波」の時期は貯蓄を休むだけで赤字にはなりません。
もちろん、教育費の「ディープインパクト」が来るのはもっと後の高校・大学時代。この時期は、貯蓄を取り崩して補う必要もあります。それまでにどれくらい準備できたかで子供の進路選択の幅も決まります。子育て費や教育費の波をかいくぐりながら、後半に備える貯蓄をしておくことが大事です。
豊田眞弓(とよだ まゆみ)プロフィール
FPラウンジ ばっくすてーじ代表
ファイナンシャル・プランナー、住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー、家計力アップトレーナー