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共働き家庭の住宅購入

「55歳までに住宅ローンを返したい人」のマイホーム購入術

Q・住宅購入を考え、2人で働いて頭金を貯めようと考えています。住宅ローンは、できれば55歳までに、それが無理でも確実に定年前には返したいと思っています。わが家の予算はどれくらいで考えたらいいのでしょう?

プロフィール

K子さん…32歳・会社員、夫…35歳・会社員、
子ども…4歳 女児・保育園(2人目が生まれる予定)
住まい…賃貸

<収入&貯蓄>
手取り年収:妻330万円+夫570万円 合計900万円
貯蓄:月5万円+ボーナス年合計80万円(うち年間60万円はマイホーム分)
現在の貯蓄額:600万円(生活予備費200万円、教育資金50万円、マイホーム資金350万円)
子どもの進路予定:公立中心で大学まで

<その他>
・今の家賃=13万円。マイカーあり、駐車場代1万円。
・物件はマンションを希望。住宅ローンは夫1人で借りる予定
・K子さんは2人目が生まれても、仕事は続ける予定。

 

A・定年までに無理なく返せる規模のローンを借りる前提で予算を組んでみては?

家を買うなら人生を固める

子育て世帯、しかも夫婦共働き世帯でマイホームを購入する場合には、まず超えるべきハードルがあります。次の2つの質問に答えてみてください。

1.子供はあと何人の予定?
2.妻はずっと働き続ける予定?

この問いのいずれかに「不明」と答えるなら、より慎重になった方がいいでしょう。

子供の数がわからなければ、今後の教育資金の目標額が定まらないし、妻が仕事を辞める可能性があるなら、収入減で家計が大きく変わることになります。

家計の大きな変化が見込まれる場合には、必ずそれを想定して家を買う必要があります。

予算はどうする?

では、気になる「いくらの家が買えるか?」を考えてみましょう。ここではちゃんと返していける、ムリのないマイホームの予算について整理します。

これがムリのない予算の基本的な考え方です。

家計を破綻させないマイホーム予算

=ムリなく返せる住宅ローン額+頭金-諸費用(物件価額×3~5%)
注:購入後も子供の教育資金やマイカー買換え資金の積立などが無理なくできることが前提です。

特に重要なのが、「ムリなく返せる住宅ローン額」です。借りすぎは家計破綻にもつながります。銀行が「貸してくれる額」と、わが家の家計で無理なく返せる額が異なるのは、すでに多くの人が気づいていることでしょう。

「ムリなく返せる住宅ローン額」では、毎月の返済額を見極めます。マイホームを持つと、修繕費や管理費、固定資産税・都市計画税などの維持費もかかります。

また、広くなったり、床暖房など新機能がついたりすれば、電気代など光熱費などがアップすることも少なくありません。

それらを考慮して毎月住宅ローン返済にいくら充てられるか考えてみましょう。




<毎月の住宅ローン返済額はこうして計算する>

①今の家賃・駐車場代
住宅購入用の積立(月平均)  
②固定資産税・都市計画税
管理費・修繕積立金(戸建ての人も自主的に!)
駐車場・駐輪場代
光熱費のアップ予想
ムリのない毎月の返済額
①②

 

K子さん宅で、今の家賃が13万円、駐車場代1万円、住宅用の貯蓄が月平均5万円、返済は定年までに完了したいと考えているとして、毎月ムリなく返済に回せる額=14万円+5万円―(固定資産税月平均約1万円+管理費等月2万円+電気代アップ予想月0.5万円+駐車場代月1.5万円)=14万円となります。

この金額から、「ムリなく借りられる住宅ローン額」の目安を算出します。K子さんの場合、夫定年までの25年間で、金利2.5%で試算すると3120万円になります。

これに頭金350万円を足した3470万円が総予算です。ですので、諸費用分5%を引くために、1.05で割り戻すと約3300万円。これがムリのない物件予算となります。

ただし、冒頭でも聞いたようにK子さんがいずれ仕事を辞める予定がある場合には、住宅に回せる費用を減らして計算する必要があります。

あるいは、家計を見直して、住宅に回せるお金を増やすことができるのであれば、その分、住宅ローンを多く借りることができるでしょう。

金利タイプは全期間固定が◎

実際の住宅ローンは、変動金利型や○年固定期間型、全期間固定型といろいろなタイプがありますが、将来、教育費負担が増えていく子育て世帯で、ましてや今後インフレが進むと見られる状況では、全期間固定で借りることをお勧めします。

変動で借りて頭を悩ますよりも、全期間固定なら放っておくことができます。多少の金利差よりも、収入を上げるなど他のことにエネルギーを注いだ方が賢明だと思います。いずれにしても全期間固定でもかつてない低さですから、決して損はないと思います。強めのインフレが来たときに、このことを実感できるはずです。

余力があれば繰上返済をして55歳完済を目指すのもいいでしょうし、ゆとりを残すことで住替えなどの資金を作ることもできるかもしれませんよ。

 

豊田眞弓(とよだ まゆみ)プロフィール

FPラウンジ ばっくすてーじ代表
ファイナンシャル・プランナー、住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー、家計力アップトレーナー

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