未来の自分に「仕送り」を

 老後に1億円かかる!?

かつては、会社を勤めあげればたくさんの退職金と手厚い年金がもらえて、それだけで老後資金とすることができました。でも今は、公的年金はどんどん受取額が薄くなっていて、それだけで老後を暮らすことは難しくなっています。退職金制度のない会社もあります。

老後は単純計算をしてみても、夫婦で1億円近くかかります。なんだったらもっとかかる場合もあります。シングルの目安を7割程度とみても約7000万円。

このうち公的年金で足りない分を、自分で準備する必要があります。自分で気づいて、遠い未来の自分に「仕送り」を始める必要があるのです。

今時は、限られたお金をいかにやりくりするかがとても大事な時代です。老後のためのお金も、中長期で準備をしていく心がまえが必要です。

老後にいくらかかる?(目安)

例:夫婦 月30万円×12カ月×老後30年=1億800万円!
シングル 月20万円×12カ月×30年=7200万円!

 末子が中学を卒業したら自分への「仕送り」を!

普段の生活の中で、負担にならないように老後資金準備をするには、毎月5000円でも1万円でも、コツコツ積立をするのが最もラクです。必要になる時期は20年、30年先なので、インフレリスクに備えられるよう、株や債券が組み込まれた投資信託の積立を始めてはいかがでしょう?




投資信託は、証券会社や銀行で扱う商品で、毎月1000円程度から積立投資が可能です。投資信託には多くの種類がありますが、インデックスファンドやグローバルバランスファンドといわれるタイプから始めてみては?

インデックスファンドは、日経225やTOPIXといった指数に連動するタイプの投資信託でコストも安くわかりやすいのが特徴。グローバルバランスファンドは、世界の株や債券にバランスよく分散して投資をするもの。

老後資金の積立を始める時期は、早ければ早い方が効果的ですが、1つの目安として、末子が中学を卒業した時期に遅くても始めてはいかがでしょう? 個人的には、子どもの教育資金の貯蓄は子どもが中学を卒業するまでにメドを付けるべきという持論を持っています。

教育資金にメドを付けたら、次は老後資金。できるだけ家計に負担にならない範囲で、でも確実に続けていける金額にすることが大事ですね。

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豊田眞弓(とよだ まゆみ)プロフィール

FPラウンジ ばっくすてーじ代表
ファイナンシャル・プランナー、住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー、家計力アップトレーナー

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